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[INTERVIEW] VAN IN JAPAN 撮影の裏側

【ENGLISH TEXT HERE】
MOTO-BUNKA × FIT BIKE CO.コラボレーションプロジェクト「VAN IN JAPAN」を撮影・リリースした後、ヴァン・ホーマン自身にこのプロジェクトの背景をインタビューしてみました。


Q.はじめに、一緒にこのプロジェクトができて嬉しいよ。 Instagramにたくさんのコメントがあったのをみたけど、みんなからの反応はどうだった?

そうだね、このプロジェクトは日本にいた証として何か意味のあるものにしたかったんだよね。日本のヤバいスポットを目の前にしながらただ時間を無駄に過ごしたくなかったんだ。一期一会のスポットを探して乗ることは友達と会うキッカケにもなるしね。反応は評価はおまけみたいなものかな。おじさんライダー達にに乗り続けられることを示すのも好きだったりするんだよね。ただ自転車に乗ることを楽しみながら続けて、それがコンテンツになっているだけなんだけどね。歳をとってようが若がろうが、楽しむためにトッププロである必要はないからね。ここ数年はプロライダーとして乗ることをやめたこともあって興味深いものがあったな。何も期待されない中で自分の思い通りに乗れることを知って逆にやる気が起きたよ。そのライディングをBMXの世界と共有できて嬉しいし、感謝しているよ。

Q.今回のビデオは2016年のReal BMXパート以来のビデオになるよね? なんで日本で新しいビデオパートを作ろうと思ったの?

そうだね、そうだったと思う。インタビュー映像などのミニビデオはいくつか作ったけど、ちゃんとしたビデオはあれ以来だね。このモト文化のパートは、2016年のReal BMXパートとはまったく違うアプローチだったよ。たぶん当時、Real BMXパートを撮ってい時は、これまで作ってきたように撮るのは最後なんだろうなって思っていたよ。今はもっとスポットだったり、想いに重点においているよ。 自分自身はもちろん、観ている人も楽しめるものを作りたいかな。ビデオを見返して、あのスポットで乗ったなとか、撮影していた毎日の一つ一つの小さな思い出を思い返すためでもある。他の人が観ても乗ることや旅、新しいスポットを見つけに行くモチベーションに繋がったら嬉しいよ。

Q.自分達も知らないスポットもたくさん見つけてきてたけど、いつもどうやってスポットを探していたの?

2018年に初めて日本に来たときは、適当に散歩しながら偶然見つけてた感じだったよ。 その方法でいくつかヤバい公園のスポットを見つけたんだけど、すぐに公園は子供たちが集まる早朝じゃないと乗れないことに気がついたんだ。それから日本の公園がすごいことに気がついて探す範囲を広げていったんだ。Googleで公園を検索したりね。それでいい目星がついたらピンをつけて保存。そうして見つけた公園は全て週末にロードバイクに乗って実際に行ってみるんだ。それでヤバいスポットを見つける時もあれば、実際に行ってみると微妙だったり。そうして集めたスポットに予定を決めて早朝にBMXを持って実際にそこで遊びながら乗ってクリップを1つや2つ撮ることに挑戦する感じ。日の出から乗り始めても子供が来る前に乗れるスポットは1、2箇所くらいかな。

Photo by Hikaru Funyu

Q.なんで公園のスポットがたくさん出てくるビデオにしたの?日本の公園はどうだった?

今回、出てくる全部のスポットが衝撃的であって欲しくて撮り始めたんだ。単純にみんなが「え!?なに今のスポット!」ってなるような。度肝を抜くようなスポットで撮れば、怖いことをしなくても面白い映像になるんじゃないかなと思って(笑)ある時点で、自然と公園のスポットばっかりになってきて、全部を公園のスポットにするアイデアを思いついたんだ。

Q.このビデオの一番難しかったところは?

早朝に起きなきゃいけなかったことだね。ある日は朝の4時に起きて始発に乗って、日の出のタイミングにはスポットにいたよ。起きるのは本当に辛かったけど、頑張って起きて乗りに行くと毎回、来といてよかったって思うんだよね。ヤバいスポットで乗るためのちょっとした代償というか。そういうことにいつもモチベーションを感じるし、サラリーマンとして仕事をしている41歳の今でもそれを感じられたことは嬉しかったね。

Q.一番満足したクリップはどれ? そのエピソードについても教えてよ。

全部のクリップが上手く組み合わさって出来てるから選ぶのは難しいね。色んなバリエーションのスポットと技を意識してたからね。例えば同じ富士山型のスポットで4つの技をやるというよりは、形とサイズが違う富士山型のスポットを4つ探したかったんだよね。でも選ぶとしたら、360テールタップのやつとダウンサイドアイスピックやつかな。360テールタップに関してはストリートでできるスポットを初めて見つけたよ。ダウンサイドアイスピックのスポットは日本に来てすぐにみつけたスポットの1つで、すぐに思いついたトリックだったから日本から引っ越す前に撮っておきたかったクリップなんだ。あのスポットはいつも人がいっぱいいて、撮れるまでに何回か通ったし、鋭利な鉄角に当て込むから何回もパンクしてね。あのスポットは見つけてから実際にクリップが撮れるまでに2年以上かかったよ。

Photo by Hikaru Funyu

Q.ビデオパートを作るときに意識していることはある?自ら撮影のスケジューリングやスポット選びをして、効率的にクリップを溜めていったのには驚いたよ。

公園のスポットで乗るには早朝の限られた時間しかないってことはわかっていたよ。スポット同士が近いエリアに重点を置いて、行く前にやる技も決めておくんだ。朝も早いし、1週間ずっとパソコン作業する生活だったから乗るのが怖い時もあったよ(笑)ビデオをどういう風にしたいか明確なビジョンもあったな。撮影と編集を見ててダイスケ(白石大輔)は完全に理解してくれてるなって感じたよ。選曲もすごい良かったし、ライディングにも合ってて上がったよ。

Q.アールのスポットでバーtoアイスのクリップを消しちゃったことは忘れないよ。本当にごめん。あの時はどんな気持ちだった?

ははは(笑)あの後に何回やってもメイクできなかったからお互い様だよ!あのバーtoアイスには相当やられたし、イラついたよ。カメラマンのせいにはできないけどね(笑)言うことを聞かない手に我慢して付き合ってくれてありがとう。

Q. 最後に言い残したことがあれば。

まずは早起きして一緒に乗って撮影してくれた、ダイスケ、ペギー、ヒカルに感謝するよ。グラフィックをやってくれたタジにもね。今でもサポートをし続けてくれて、日本のBMXシーンに貢献してくれたFitにもお礼を言いたい。そして素晴らしい思い出を残してくれたモト文化は本当に最高だよ。 みんなありがとう!

Photo by Hikaru Funyu
Photo by Hikaru Funyu

インタビュアー :白石大輔
インタビュイー:ヴァン・ホーマン
日本語訳:ペギー
写真提供:船生光