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ROB DOLECKI インタビュー | MOTO文化通信

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MOTO文化通信Vol.2で特集したトラベラー(旅人)へのインタビュー企画を一部公開。

写真の巨匠ロブ・ドレッキーが来日。
MAINTAIN」、日本のシーン、BMXの未来についてインタビュー
(インタビューは2020年)


Q.名前
Rob Dolecki

Q.出身はどこ?
ニューヨークシティから約16キロ離れた北ニュージャージーで育ったんだ。
その後はずっとフィラデルフィアに住んでいるよ。

Q.ライディング歴はどれくらい?
初めてのBMXを買ったのは84年の時だから、ライディング歴は34年かな。

Q.最後に日本に来たのはいつだっけ?
2013年11月

Q.その時はどうして来たの?
その時はベン・ルイス、タイロン・ウィリアムズ、トム・ホワイト、ジェフ・コクシス、ナイジェル・シルベスター、マーク・グラーラとアニマルのツアーにフォトグラファーとして同行したんだ。

Q.その時と東京はどこか変わったかな?
そうだね、前回はシーンを把握できるほど時間がなかったけど、早いスピードでシーンが成長しているのは感じるし、独特なスタイルが生まれていると思うよ。ALIVEやRODI CONNECTといった日本国内から独自のものが生まれているのもすごく良いと思うな。それと東京にあるW-BASE、ARKTZ、DELMARといった良いお店が変わらずあるところもすごくいいね。

Q.Maintain」について教えて。次は何を作るの?
Maintainは2015年に発表したZINEであるチャプター1から始まったジンとビデオのシリーズなんだ。その前年に撮影に関わっていたDIGの雑誌が廃刊して、同じ年に、撮影に関わっていたアニマルの仕事も辞めたんだ。当初、Maintainは自分の作品を印刷物にするはけ口だったんだ。
個人的にも当初に想像していたよりももっと深く掘り下げられたものになっていて、この先、このシリーズが長期的に何らかの形で自転車に貢献できることを願っているんだ。現時点では、印刷物とビデオの両方のプロジェクトからなる10章の計画を考えているよ。既に発売している最初の3つの章(Quotes、Reflections、Nocturnal)は、実はシリーズ中での序章にすぎないんだ。第2.5章はこの先に予定しているビデオの前兆みたいな感じで、ジンとビデオの形式。第4章の「Temporarily Permanent」は、2019年にリリースしたハードカバーの本。第5章の「Pavement Ethos」は2020年後半に発売する予定でストリートライディングの真の側面を持っていると感じるライダー達をテーマにした本になるよ。その先に第2.5章を追う形になるジンとビデオの形式になるもの(2回に渡って日本で撮影した自分のクリップもこれに入るよ)、いくつかSKAPEGOATとMAINTAINのコラボレーションになるスペシャルな½の章を出すよ。全て来年にリリースする予定だよ。

Q.Robは伝説的なフォトグラファーだけど、映像も撮る理由は?両方で表現するにあたって違いはあるの?
実はスチールカメラを所有するずっと前からビデオカメラは使っていたんだ。1993年に自分と友達の映像をまとめて作ったことがあるよ(スローモーションを多用し過ぎたけど)。ただ思い出の記録として作っただけなんだけどね。当時は積極的にビデオを撮ろうとはしていなかったし、フィルマーになろうとは当然思ってなかったよ。ただ単にやっていただけなんだ。同じ理由で、スチールカメラを3年後に買ったよ。その4年後だったかな、写真でお金を稼げるようになった時期にSONYのTRV900でビデオもまた撮り始めたんだ。自分の周りで起きている素晴らしいライディングをビデオでも記録しておかなきゃって感じてね。その結果、PROPSとかANIMALの「Can I Eat?」みたいな様々な作品に貢献することができたよ。HDがSDに代わって主流のビデオフォーマットになった時期にビデオカメラを持つことをやめて、数年は写真だけに集中したんだ。 2014年頃にHDがどんなものか理解してきた頃に、もう一度、ビデオ撮影を再開することにしたんだ。

少なくとも自分にとって、可能な限り写真と映像では別々の焦点をもつようにしているよ。でも、個人的なツアーや友達とライディングに出かける時は、両方を使うことはそれほど難しいことじゃないよ。2000年代前半から中旬にずっとしていたことだからね。

とにかく両方に挑戦することが好きなんだ。でも、みんなが好む最新のHDカメラのセッティングはあまり好きじゃないかな。何個かのストロボ(写真の照明機材)があれば、演出的には十分なんだ。長いセットアップ時間が良いライディングセッションを壊す時があるんだよ。時代遅れって言われるかもしれないけど、今でもビデオカメラのセットアップはできる限りTRV900を使っていた頃に似せているんだ。

Q.日本では誰と乗ったの?写真と映像は撮れた?
ほとんどの時間はペギーとD(白石大輔)と乗っていたよ。
あとはレヒト、オソマツ、サトスキー(遠田聡)と他のローカルライダーとも乗ったよ。
東京の夜の写真と映像は大好きなんだ。お気に入りの写真も何枚か撮れたし、Maintain 4、5、にそれらはとっておくんだ。次作のMaintainの映像で使う良いクリップも沢山撮れたよ。

Q.東京で夜通し乗って、朝5時に朝日を浴びた感想は?
暖かい夏の夜、午前3時まで友達と一緒にマンハッタンのダウンタウンをクルージングしていた大好きな時代を思い出したよ。ストリートを他のナイトライフを送る人達や変人達と感じる支配感は日中だと人が多過ぎて非常に分かりにくいことなんだ。一晩中乗り明かしたのは久々だよ。一生忘れない思い出になった。

Q.RobはBMXシーンを長い間見てきたと思うんだけど、日本のシーンはどう見てるの?
日本のシーンが成長し続けること、それとペギーとDが製作中のMOTO-BUNKAのDVDも楽しみにしているよ。

Q.日本のスポットはどうだった?
初めて日本に来た時のことを覚えてるよ。ベニーが言ってたんだっけな、忘れたけど、東京は乗るところがないって噂を聞いたんだ。ツアー終了後にはあの噂はなんだったんだよってみんなが思ったね。今回が2回目の来日になるけど、東アジアの建築物を本当に楽しんだつもりだよ。知っている人は、知っているってことだね。

Q.いつも背負ってるバックパックはどれくらいの重さなの?そんなに重いバッグを背負って1日中漕いでるのが信じられないし、そのモチベーションはどこからくるの?
18~22キロくらいかな?どのバッグかによるかも。どうして平気かわからないよ笑。ただ撮影に必要な機材を詰めてるだけなんだ。決して重くしたいわけじゃないんだよ。

Q.印刷物は無くなってきているけど、印刷物とSNSについてはどう思ってる?
BMX関連の雑誌は急激になくなってしまったけど、近年は少量の雑誌やジンといった印刷物が作りやすくなって、より身近なものになったと思うんだ。数年後にはより大きく復活すると思うよ。今後どんなものが出てくるのか楽しみにしているんだ。

Q.ライディング歴は約35年、BMXの未来にみるものは?
仕掛け、嘘の文化、利己的な動機が真実とピュアな関心に勝たない限りライディング自体は長期的に大丈夫だと思うよ。ナンセンスなものはすぐに消えていくからね。歴史はそれを証明し続けるよ。将来的にBMX業界に何が起ころうが、そこには常にライディングを楽しんでいる人々がいることは間違いないかな。

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