何事も続けることが大事。よく言いますね。
ひとつのことを追い求めた結果「究極」とはなにも「全て」を超越した、という意味ではない。
一つの理由、方向性、つまり理念を追い求めること、その信念を追求することが「究極」と言われるのでは?なにも「全て」の頂点を指す言葉ではない。ある方向性の極端こそが究極であり、その方向性は無限、と自分は考えます。
どんな分野においても方向性には様々なベクトルがある。無論、そこに思想や理念があることが大事ではあるが、それは未知数。誰もが想像しない、未知の道を探求することは物事を創造する上で目指すところであり、そこから意義が生まれ、そして新たな価値が誕生する。それがどんな些細な事象であっても、それには他を寄せ付けない絶対的な価値がある。思想や理念がない産物はゴミ以下だ。そんなものは世に溢れる五万とある氷山の一角に過ぎない。それは時の流れと共に、日々のインスタグラムのフィードの様に流されていき、忘れ去られて行く。
と硬い言い方にはなってるけど、ありふれた普通、単純な凄さを追い求めることは決して無駄ではないが、それ以上に必要なことがあるのは明白であり、単に凄さを追い求めることで価値を見出せるのは極端な話、世界でたった1人にしかなし得ない。もちろん、これもひとつの究極ではあるが、誰しもが到達できる領域ではない。頂点は常に一つである。
前置きが硬いし、長いし、でなにが言いたいかというと、この確固たる信念の元、新たな価値を創造したと個人的に感じたライダー、映像がある。少なくとも自分は心打たれ、これこそオリジナル!究極だ!と思えたことに、既にこの作品には価値がある。
他人に勝てる技術はない、無論、特別な能力があるわけでもない。それにも関わらず、他を寄せ付けないオンリーワンを提示したこのパートは、彼の思想と理念が詰まった作品だ。バースピンも難しいコンボ技も一切できないが、ここまでの一貫性をもたせ、突き進んだ彼の信念は誰にも負けることはなく、新たな価値を生み、それを提示した。ただ聞こえは悪いが、ハッキリ言って誰しもが彼より「上手い」ライダーだろう。しかし、逆にそれは「上手さ」に限っただけ、とも言えてしまうのが今回の話の焦点。彼の考え、創造性は凡人には到達できない範疇にあり、その探究心こそが彼がパートをもつこととなった一番の理由だ。他に埋もれない唯一無二の「究極」、彼の中では単純に「上手い」が正義ではない。
BMXに乗ってて傘を使おうと思ったことありますか?
SAIKO・サイコ・最高