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「IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」キックオフ記者会見

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2025年11月21日~30日、子育て支援や教育、先進的な政策にアクセル全開の茨城県境町にて、「IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」が開催されるようだ。
境町長をはじめ、各ジャンルの協会や連盟の理事長、注目の選手たちが一堂に会する記者会見にお邪魔してきた。

IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」とは、アーバンスポーツの世界大会などを統括している団体であるWorld Skateと、BMXライダーにはお馴染みのFISEを主催するHurricaneがドリームタッグを組んで開かれる、世界最高峰のアーバンスポーツの祭典(種目は、ローラーフリースタイル・スクータリング・BMXフリースタイルパーク&フラットランド・ブレイキン)。

本イベントのプロデューサーとしてみんなを引っ張るのは、安床武士氏。
9歳でプロデビューを果たし、X GAMES ASIAでの5回連続優勝経験など、幼い頃からインラインスケートの世界大会で活躍するローラーフリースタイル界のリーダー。現在は若いスケーターの育成や環境づくりにも積極的に取り組んでいるそうだ。
本イベントについて、分かりやすい言葉で丁寧なご説明をいただいた。アーバンスポーツに生きた彼だからこそ成り立つポジション。これは安心して楽しめそうだ。


境町と聞けば、自動的かつ瞬間的に想像される方も多いだろう、会場は当然、東京2020・BMXフリースタイルパークで使用されたコースをまるごと移設した「境町アーバンスポーツパーク」と、パーク全体に屋根と照明を整備した「境町アーバンスポーツパーク 2nd」など、まさに唯一無二の施設だ。極めつきは、FISEのホームであるフランス共和国モンペリエ市と境町が友好都市関係を締結しているということ。アーバンスポーツファンがこぞって世界中からおとずれ歓喜する世界大会を、日本流にパワーアップさせて茨城県境町に輸入したのだ。

橋本町長の恐るべき外交力の賜物といったところか。

境町で進行中の、「スポーツを核としたまちづくり」プロジェクトに一気に火をつけることは間違いない。

その一例として、本大会に出場予定のインラインスケーター・明賀芽泉(みょうが めい)選手はまさに約2年前、茨城県境町に移住してきたプレイヤーのひとりだ。

本イベント開催中に16歳の誕生日を迎えることになる彼女は当然、現役の高校生であり、学業とスケートを両立しなければいけないわけだが、どうやら境町がその生活の支えになっているようだ。ご家族のサポート愛にも敬意を表したい。

記者会見会場ではまず間違いなく最年少だったであろう彼女だが、質疑応答タイムでの急な鋭い質問にも自らの言葉で冷静に対応しており、場慣れしている様子だった。彼女自身が抱く、本大会に向けてワクワクしている気持ちや、「境町アーバンスポーツパーク」での練習に裏付けられた自信をそこに見たような気がする。

次に大会への意気込みを語るのは、HIRO10(ヒロテン)こと大能寛飛
数々の世界大会で好成績を残し、その名を轟かした石川県のB-Boy。
最高難易度のトリックとうたわれる『ワンハンドエルボーエアー』で日本のブレイキンシーンを切り拓く。現在は”スタイル”の研鑽に心身を注いでいるようで、本大会では一皮むけた新たなHIRO10が見られるのか、そこに期待が高まる。
質疑応答では、的確かつ明快なアンサーで会場の意識をリードしており、ブレイキン世界王者としての威厳に感服した。明賀選手もしかり、自信に満ち溢れた日本代表選手たちの言葉には安心感を覚えさせる重みがある。

最後に紹介したいのは、われらがBMXシーンの代表であるJFBF(全日本フリースタイルBMX連盟)理事の出口智嗣(でぐちさとし)氏だ。
自身もプロライダーとして活躍していた経験があり、人生を左右する大怪我に見舞われてからは若いライダーの育成や大会運営に心血を注ぐ。
「すべてはライダーのために」をモットーに、業界の枠を越えた幅広いアプローチでBMXシーンの底上げに尽力する、超重要人物だ。

まずはBMXフリースタイルパークの中村輪夢選手、そこに続く小澤楓&松本翔海選手への期待はもちろん、女子部門の小澤美晴選手が直近のワールドカップで準優勝を果たしたことなどを挙げ、さらにBMXフラットランドは「日本のお家芸」とも呼ばれていることから、本大会のBMX両ジャンルで男女共に”金”を狙っていることを述べた。そして、その言葉には一片の誇張もないということを、淡々と話す出口氏の冷静さから感じた。

また、パリでの大会を終えてからアーバンスポーツというものの力強さをさらに感じており、ひとつひとつの競技単位で見たらまだ弱いかもしれないが、これだけ“カルチャー”や“リスペクト精神”など色々なものを共有できる仲間たちが集まる本イベント、これにはぜひ来ていただき、そして「アーバンスポーツの美しさ」を体感していただきたいと伝えた。

各シーンを牽引する方々の献身性、そして日本代表選手たちの、結果に裏づけられた自信と誇りを色濃く感じる記者会見だった。

日本のアーバンスポーツシーンの未来は、夜明けの太陽のように明るい。