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Photo by Tal Roberts

憧れの憧れ

  • 投稿カテゴリー:MB-STAFF
  • 投稿者:

ペグです。ペギーです。

久々のブログですが、少し悲しい内容となってしまいます。

既にSNSで話題となっていますが、FEDERALやSKAVENGERのプロライダーだったDavey Watsonが先日亡くなりました。
彼が長年薬物中毒だったことはよく知られていますが、亡くなった原因は明らかになっていません。
ただ、それが少なからず要因になっていたのではないかと思います。

MB編集長も以前に紹介していますが、彼がシーンへ与えた影響力は計り知れません。
過去記事はコチラ

正に「Favorite rider’s favorite rider」(あなたが憧れるライダーが憧れるライダー)という言葉がぴったりな存在でした。

私が彼を初めて目にしたのは、2005年に発売されたSHOOKというビデオシリーズのRuff DraftというDVDでした。この時はMike Hoderとのダブルパートで、荒削りなストリートスタイルの中に、バースピン、バックワーズ、ノーズ系のスキルトリックをゴリゴリに詰め込んでくる様子は、当時のライダーにとって衝撃的なカッコよさでした。

その後、名作DVDとされるFACADSHOLAにパートを残し、2008年に伝説のDVD「Insight」のラストパートを飾り、世界中のストリートライダーに衝撃を与えました。これにより、彼は瞬く間にトップライダーの仲間入りを果たします。

当時としては考えられないほど時代を先取りしていて、正直、見る側が追いつけていなかった部分もあったと思います。スイッチでのトリックをいち早く取り入れたライダーの一人ではないでしょうか。特にEl Toroのダウンレールでのスイッチアイスは、今の時代でも称賛されるハンマークリップだと思います。ビッグトリックも得意としつつ、ノーズ系トリックやダブルフットジャム・テイルウィップのような独自性のあるトリックも得意としていたのは、彼がフラットランド出身だったからかもしれません。

その後、FEDERALのウェブビデオシリーズなどでの露出が増え、一時代を築く憧れのプロライダーとなりました。
このあたりの時代については、私が書いたブログ「右往左往、次のトレンドは? Part 3」でも触れているので、ぜひ読んでみてください。

最終的には、今はなきSKAVENGERに加入し、2010年頃にはメディアから突如姿を消します。
その理由は薬物依存によるものだと言われています。

今回の訃報は、親友であるBruce Crismanの発信によって明らかになりました。
本当に多くのライダーが彼の死を悼み、深い喪失感を抱いていると思います。
私自身も、いろいろな人から悲しみを共有するメッセージを受け取りましたし、世界中のライダーたちがSNSなどで追悼の言葉を発信しているのを目にしています。

「偉大な人ほど早く逝ってしまう」とよく言いますが、今まさにその言葉を痛感しています。

時が経てば、いつか海外メディアのポッドキャストなどに出演して、また彼の声を聞ける日が来るんじゃないかと、ずっと期待していただけに、本当に残念でなりません。

彼がプロライダーとして表舞台に立っていたのは、わずか数年かもしれません。
それでも、彼がどれほど世界中のライダーや、今活躍しているプロライダーたちに影響を与え、憧れの存在であったのか。
そのことを、少しでも本人が感じてくれてたら嬉しいなと思います。

Rest in Peace
Davey Watson a.k.a D WATT$

追記:死因の原因は心嚢液貯留という心臓の病気が原因だったようです。

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